最近、電車の中で本を読む人やおしゃべりする人はめっきり減りました。かわりに皆がのぞいているのはスマホ。メールやライン、フェイスブックやツイッターなどを眺め、常時つながっていることが当たり前になっています。それはそれでいいのですが…。
きれいなレターセットを見つけたとき、美し万年筆を見たとき、あ~いいなぁ、使いたいなぁと思わずつぶやいてしまいます。でも実際に使う機会は、ない、ですね。このままではレターセットも万年筆もその存在そのものがなくなってしまうのでしょうか。
日本の和紙も、日本製の万円筆も世界ではその評価は非常に高いのに、なんとも残念なことです。
こんなふうに考える人は決して少なくはないでしょう。進めば進むほど、逆に戻ろうとする動きも必ず見えるものですから、手紙を書くという文化は決してなくならないでしょう。日本デザインプランナ協会のサイトの中でも書かれています。「日本語というのは本来とても美しい言葉です」と。
短い言葉のやりとりだけでは、その美しさは伝わりにくいです。おもしろさは瞬間で表現できても、美しさはその裏に心や教養があってこそですから。もちろん、心や教養といったあいまいなものだけではなく、知識も実際には要りますね。そこがなんとも難しくて、敬遠もされる理由なのですが。
手紙を書くのに必要な知識
たくさんの美しい言葉、相手や内容にあった言葉遣い。敬語などはその最たるものですね。実際に口に出して使うのも難しいですが、後々残ってしまう手紙の中で敬語を使うとなるとさらに緊張します。
加えて、日本にはその季節季節に合った季語があります。その表現法もさまざまあり、どれを使うかでその人のセンスが表れます。初めと終わりの定型の書き方をふまえるのはもちろんのこと。
なんて敷居が高いのでしょう。これをずっとしてきた昔の人たちにいつまでも教わることもできませんし。
レターライターとは
マスターというカタカナ言葉がついていますが、手紙を書くときの先生です。上記の難しいさまざまなことを実践し、何よりも相手に喜ばれる手紙を書く指導ができる人です。便箋や筆記具の選び方なども教えてくださるのでしょうか。
この認定資格は、日本デザインプランナー協会が実施している試験に合格して初めて得られます。資格取得後は、レターライターとして活躍でき、自宅やカルチャースクールなどで講師活動ができるそうです。
同じ思いの人たちが集まって、静かに手紙に向かう時間。それだけでも心落ち着き、いやされる時間になるそうですね。
レターライター認定試験
この試験は、偶数月の年6回も実施されていま。何かと忙しい身には嬉しいことですね。さらにありがたいことに、この認定試験は自宅で受験できます。試験問題が送られ、返送するという方法が可能です。申込みもインターネットでできます。
わざわざ足を運ばず、緊張することもなく、実力が出せそうです。
こういったスキルは証明する手段がないからこそ、資格の取得が必要になります。手紙を美しく心こめて書きたい、そして皆にも手紙のよさを知ってほしいと願うあなた、この資格にぜひ挑戦してみてください。